東大過去問 1975年 第4問(和訳)
【問題】
次の文の下線をほどこした部分(A)(B)を日本語に訳せ。
I shall always be grateful for the opportunity of working here in the orphanage. It is more wonderful than anything you can imagine to feel the love and confidence these children give you, and the knowledge that you are needed. (A) They may not say thank you in so many words but the way they come to take you for granted and trust you — as they would their own parents — means much more. The job is full of difficulties and (B) when I started I could not have believed that I should learn to cope with the responsibility for these children that was thrust on me, nor would I have thought that I should be able to inspire the children’s complete confidence, which they showed in all sorts of ways — coming to me with their problems for comfort and encouragement and in the evening for their goodnight kiss. I always smile when I think that one day if I get married one or two children will seem easy after eight boys and three girls.
(注) orphanage: an institution for orphans
【単語】
- shall → (ここでは1人称主語の意思・当然を表して)〜するつもりだ、するべきだ、必ず〜する
- grateful → 感謝している
- opportunity → 機会
- orphanage → 孤児院、児童養護施設
- confidence → 信頼
- take A for granted → Aを当然だと思う
- thrust → (仕事・責任を)押し付ける
- should → (未来の事柄に対する主観的な推量を表して)〜するだろう
- could have believed, would have thought → (仮定法過去完了ではなく過去に対する現在からの推量を表している)
- learn to do → 〜するようになる、〜できるようになる
- cope with A → Aに対処する
- inspire → 喚起する、与える
- for~ → 〜を求めて
- comfort → 慰め、安らぎ
- encouragement → 激励
【和訳】
私はここ、孤児院で働ける事に常に感謝すべきだと思っている。ここの子供達が寄せてくれる愛と信頼を感じ、自分が必要とされていると感じる事は、想像以上に素晴らしいことである。(A) 彼らは多くの言葉を尽くして感謝を述べないかもしれない。しかし彼らが親に対してそうするはずだったように、自分の存在を当たり前だと感じ、信頼するようになる様子はもっと意味があるのだ。 この仕事は困難だらけであるし、(B) 私がこの仕事を始めた時には、自分に課される子供達への責任に私が対処できるようになるとはとても信じられなかったであろう。また、私が子供達の完全な信頼を引き出せるなんて思いもしなかっただろう。 その完全な信頼を子供達はあらゆる形で示してくれた。問題を抱えて私の所へやってきて、慰安と激励を求める、夜にはおやすみのキスを求めるのである。いつか私が結婚したら、8人の男の子と3人の女の子の面倒をみた後では、1人か2人の子供なんて楽なもんだと感じるかもしれない、、そう思うと私はいつも笑みがこぼれるのである。
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