東大過去問 2002年 第1問(要約)

/ 2月 22, 2020/ 東大過去問, 第1問(要約), 過去問/ 1 comments

【問題】

次の英文は、日本のニュース番組についての、ある外国人の評論である。これを読んで下の設問に答えよ。

In Japanese television programs, we see a commentator at one side of the small screen and an assistant at the other. The commentator is usually male and middle-aged. The assistant is usually female, young and often pretty. He comments on various topics, and she assists. However, she assists so little that, to our eyes, she might as well not be there at all. She only nods at the camera when he makes his various statements, and says So desu ne when he makes an important point. She never presents an idea of her own. To many Americans watching these two, the situation might seem quite strange indeed. We are certainly used to double commentators, but usually each commentator really comments and both are equals. In this common style of Japanese television, (1)the pretty girl seems absolutely unnecessary. We fail to understand her role. Yet (2)she has a very important one.
A commentator is, by definition, giving his opinion. In the West this is quite enough. In Japan, however, to give an opinion in public is to appear too self-centered, and this is a fault in a society where unity of opinion is an important value. The attractive, nearly silent, young assistant emphasizes this value. Her nods and expressions of agreement indicate that he is not alone in his opinion and that therefore he is not merely self-centered. Rather, he is stating a truth, since at least one person agrees with what he says. At the same time she introduces harmony by indicating that we all agree — after all, it is to us that she is nodding — and the desired unity of opinion has already been reached.
 

(1) 下線部(1)の理由を5〜15字の日本語で記せ。
(2) 下線部(2)の「重要な役割」とはどのような役割であると述べられているか。日本の文化の特質という観点から40〜50字の日本語で記せ。

 

【単語】

 

 

【和訳】

日本のテレビ番組では、小さなスクリーンの一方にコメンテーターが1人、もう一方にアシスタントが1人いる。コメンテーターは普通中年の男性で、アシスタントは普通若い女性で、可愛らしい人である場合が多い。男性が様々な話題についてコメントし、女性がそれを補佐する。しかしその補佐はほとんど無いに等しいほど僅かなものなので、アメリカ人には、そもそも彼女がその場にいなくても構わないように見える。女性は男性が様々な事を言う時にカメラに向かって頷き、男性が大切な事を述べたら「そうですね。」と言う、それだけである。女性は絶対に自分の意見を言わない。アメリカ人にとっては、このような2人のやり取りはかなり奇妙に感じられるのである。アメリカでもコメンテーターが2人いるのは全く珍しい事ではないが、普通それぞれがコメントをするし、両者は対等である。このような日本のテレビにおける一般的なスタイルでは、可愛らしい女の子は全く不必要に見える。アメリカ人は彼女の役割が分からない。しかし、彼女には重要な役割があるのだ。
コメンテーターは、その定義からしても当然、自分の意見を述べる。欧米ではこれで十分なのであるが、日本では公共の場で意見を述べる事は自己中心的な事であり、意見の一致が重要視される社会において、それは間違った事なのである。魅力的で、無口で、若いアシスタントは、この価値観をよく表している。彼女が頷き同意を示す事で、男性の意見が単独のものでなく、従って彼が単に自己中心的なのではない、と示唆しているのだ。むしろ、少なくとも1人の人が彼の意見に同意しているのだから彼は正しい事を言っている、という事になる。同時に、その女性はあらゆる人が彼に同意している事を仄めかしているのだ。結局彼女は男性コメンテーターに対してというよりは、視聴者に対して頷いているのである。そして、望ましい意見の一致はもはや達成されているのである。
 

【解答例】

(1) 自分の意見を述べないから。(14字)
(2) 男性コメンテーターの意見に頷く事で、それが独善的なものでなく、世間の一致 した考えだと暗示する役割。(49字)

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1 Comment

  1. 自分の意見を言わないから(12字)

    日本ではたとえ妥当な意見でも周囲の賛同を得ることが重要なので、賛意をカメラの前で明示する役割。(47字)

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