東大過去問 2010年 第1問(要約)

/ 2月 24, 2020/ 東大過去問, 第1問(要約), 過去問/ 2 comments

【問題】

次の英文の内容を、挙げられた例にも触れながら、90~100字の日本語に要約せよ。ただし、句読点も字数に含め、”science fiction”は「SF」(2字)と表記せよ。

Science fiction not only is good fun but also serves a serious purpose, that of expanding the human imagination. We can explore how the human spirit might respond to future developments in science, and we can imagine what those development.
There is a two-way trade between science fiction and science. Science fiction suggests ideas that scientists include in their theories, but sometimes science turns up notions that are stranger than any science fiction. Black holes are an example, greatly assisted by the inspired name that the physicist John Archibald Wheeler gave them. Had they continued with their original names of “frozen stars” of “gravitationally completely collapsed objects,” there wouldn’t have been half so much written about them.
One thing that science fiction has focused attention on is travel faster than light. If a spaceship were restricted to flying just under the speed of light, it might seem to the crew that the round trip to the center of the galaxy took only a few years, but 80,000years would have passed on Earth before the spaceship’s return. So much for going back to see your family!
Fortunately, Einstein’s general theory of relativity allows the possibility for a way around this difficulty: one might be able to bend, or warp, space and time and create a shortcut between the places one wanted to visit. It seems that such warping might be within our capabilities in the future. There has not been much serious scientific research along these lines, however, partly, I think, because it sounds too much like science fiction. One of the consequences of rapid space travel would be that one could also travel back in time. Imagine the complaint about the waste of taxpayers’ money if it were known that the government were supporting research on time travel. For this reason, scientists working in this field have to hide their real interest by using technical terms like “closed timeline curves” that really mean time travel. Nevertheless, today’s science fiction is often tomorrow’s science fact. The science behind science fiction is surely worth investigating.
* From The Physics of Star Trek by Lawrence Krauss, Stephen Hawking, HarperClooins Publishers

 

【単語】

 

 

【和訳】

SFは面白いだけでなく、ちゃんとした役割もある。それは人の想像力を育てるという役割である。人の精神が科学上の未来の発展に対してどう反応するのかを探り、その発展がどんなものか想像する事ができるのである。
SFと科学は互恵関係にある。SFには科学者が唱えた理論に含まれている内容が使われるが、時として科学はどんなSFよりも奇妙な観念を発見する。ブラックホールはその一例であり、物理学者ジョン・アーチバールド・ウィーラーによって付けられたその魅力的な名で極めて広く知られている。もしブラックホールが「重力的に完全に崩壊した物体」という意味の「凍った星」という名前のままだったら、それについて書かれたものは半分も生まれなかっただろう。
SFがよく取り上げるものとして、光より速く移動する、というものがある。もしも宇宙船の速度が光速を超えられないならば、銀河の中心までの往復の間、飛行士はたった数年しか年を取っていないように見えても、実際は、宇宙船が戻ってくるまでに地球では8万年経っているはずである。家族に再会するには長すぎる時間である。
幸運な事にアインシュタインの一般相対性理論はこの問題を解決する可能性を含んでいる。つまり時空を歪め、ワープする事で、行きたい場所への近道を作れるかもしれないのである。そのようなワープは未来の可能性として存在している。しかしこれに関連した真剣な科学的研究はそれほど行われていない。私が思うに、その理由の一つは、それがあまりにSF的であるからである。超光速の移動が可能だという事になれば、過去に戻る事も可能になるかもしれない。政府がタイムトラベルの研究を支援していると知ったら、税金の無駄遣いだという不満が噴出するだろう。そのためにこの分野で働く科学者は本当の関心を隠して、実際はタイムトラベルを意味する「閉鎖的時間軸湾曲」などといった専門用語を使わねばならないのである。にも関わらず、現在のSFは未来の科学的事実を予言している事がしばしばある。SFに隠された科学は間違いなく研究するに足るものである。

 

【要約】

科学が驚くべき発見と興味深い題材を提供する事で、SFは成り立っている。その一方、SFが描く一見突飛な未来像は人々の想像力をかきたて、それを研究する事が科学にとっても有益なのである(90字)

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2 Comments

  1. ブラックホールは科学者によってSF的な名称を与えられることで、いっそう格好のSFの題材となった。時間旅行は純科学的には実現可能とされているが、一般人からは余りにもSF的で非現実的と思われている。(97字)

  2. 科学とSFは双方向に影響を及ぼしている。ブラックホールは、物理学者の命名によりSFで多く取り扱われるようになり、ワープは、SFの発想が基で、後に、物理学で理論構築され、研究されている。(92字)

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