東大過去問 1979年 第4問(和訳)

/ 12月 11, 2019/ 東大過去問, 第4問(和約), 過去問/ 2 comments

  • コメント欄に生徒の質問とそれに対する回答があります。

【問題】

次の文の下線をほどこした部分を日本語に訳せ。

(1) Folklore is the flow of cultural habits, beliefs, ways of expression that a people who can’t or don’t or won’t write use to perpetuate their manner of civilization from generation to generation. It’s not much different from the more formal, more highly technological matter that people who write use, except that it is not printed and thus is subject to the laws of oral tradition. That is, it will vary and change as it passes from mouth to mouth, ear to ear, and will not become standardized the way written and printed matter will.

(2) Many observers have commented on what seems to be the fact that fear plays a much smaller part than we should think it must in the life of an animal which lives dangerously. Terror he can know, and perhaps he knows it frequently. But it seems to last only a little longer than the immediate danger it helps him to avoid, instead of lingering, as in the human being it does, until it becomes a burden and a threat. The frightened bird resumes his song as soon as danger has passed and so does the frightened rabbit his games.

 

【単語】

  1. folklore
  2. flow
  3. cultural habit
  4. ways of expression
  5. perpetuate
  6. manner of civilization
  7. from generation to generation
  8. except that~
  9. thus
  10. be subject to~
  11. oral tradition
  12. that is
  13. vary
  14. standardize
  15. observer
  16. play part
  17. terror
  18. last
  19. instead of
  20. lingering
  21. burden
  22. threat
  23. frightened
  24. resume

 

【和訳】

(1) 民間伝承とは文字を書けない、書かない、書きたくない人々が、自分達の文化の様式を次世代へと恒久化するために用いる、文化的習慣、信仰、表現方法の流れである。これは文字を使用する人々が用いる、もっと公式で、もっと専門的なものと大差ない。ただそれが印刷されていないために、口承伝統の法則に則っているという事以外は。つまり、それは口から口へ、耳から耳へ伝わっていくうちに変化変容し、書かれ印刷される物のようには標準化されないのである。

(2) 我々は危険な生活を送る動物の生活においては、恐怖が相当な役割を果たしているはずだと考えているが、多くの観察者が、実際はほんの僅かな役割しか果たしていないようだと述べている。動物も恐怖を知っているし、おそらくそれを頻繁に経験している。しかし、恐怖に助けられて当面の危険から逃れた後、その恐怖は長続きせずにほんの少しで消えてしまう。人間においては恐怖がくすぶり、それが重荷になり、ビクビク過ごす事になるのだが。怯えた鳥も危険が過ぎ去るとすぐにまた歌い始める。同様に怯えたウサギもすぐに遊びを再開する。

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2 Comments

  1. only a little longer than the immediate danger it helps him to avoid~
    の部分について
    恐怖に助けられて危険から逃れたあと〜のように訳す理由を教えて欲しいです
    a little longer than ときたら〜より長く続くとthan以下に時間の長さを表す表現が来るのが普通かと思ったら当面の危険という特に時間を表していない名詞がきているのを疑問に感じました

  2. 質問ありがとうございます。

    ご指摘の通り、英文ではthan以下には時間の長さを表す言葉がきていますね。ですから、It seems to last only a little longer than the immediate danger~を直訳すると、『それ(恐怖)はその瞬間の危険よりもほんの少しだけ長く持続するようだ』となります。

    「野生動物は意外と恐怖を感じていないんだよ」という文章全体の趣旨から、その部分は否定的に訳したほうがよいだろうとの判断で、『その恐怖はその瞬間の危険の後、長続きせずにほんの少しで消えてしまう』と訳しました。

    ただし、直訳すると日本語が不自然になりがちなit helps him to avoidという関係代名詞の節がthe immediate dangerにかかっていて、その部分の訳が挟み込まれているので、分かりにくいのだと思います。

    先行詞を節中に戻すと、It helps him to avoid the dangerとなり、『恐怖は彼が危険から逃れる手助けをする』となります。これをthe immediate danger『当面の危険』にかけるように直訳すると、『恐怖が彼がそれから逃亡するのを助けてくれるような当面の危険』となります。よく分からなくなってしまいますよね。

    ですから、無理に関係代名詞の節をthe immediate dangerにかけようとしないで、上記の先行詞を節中に戻した形を生かした形で、『恐怖に助けられて当面の危険から逃れる』と訳しています。

    以上を組み合わせる形で、『恐怖に助けられて当面の危険から逃れた後、その恐怖は長続きせずにほんの少しで消えてしまう。』という訳になっています。

    東大の和訳は、英文の文法構造通り訳すとどうしても不自然な日本語になってしまうようなものを、意図的に出題してきます。それを総合に調整して、英文の意味から逸脱しない範囲で無理のない日本語にする、という能力が問われているのだと思います。

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