東大和訳練習4 難易度★★★★
【問題】
次の文を和訳しなさい。
It was an odd thing that whenever one of the employees was in trouble or needed advice, of all the people working in the place on whom he or she could have unburdened themselves it was invariably Robert who was singled out.
- 東大過去問1973年より
- いわゆるit that構文(形式主語)と強調構文の両方が、複雑な形で組み込まれた文ですね。そのことに気づきましたか?大学受験レベルではかなり読みにくい部類に入ると思います。
- まずはノーヒントで和訳してみてください。無理そうであればヒントを見てから、訳してみましょう。
【ヒント】
- 最初のitは形式主語で、その内容はthat以下である。
- that以下は複文になっている。複文には従属節と主節がある。
- that以下での主節(文全体の主節ではない)は、it was invariably Robert who was singled out.である。
- it was invariably Robert who was singled outは強調構文である。
【和訳】
従業員がトラブルに巻き込まれたり、アドバイスが必要になった時、その悩みを打ち明けることが出来るであろう大勢の同僚の中から、相談相手に選ばれるのはいつもロバートであったというのは、不思議なことだった。
【解説】
- まずは構造を分析しましょう。
- 最初のitの内容は、that以下の最後までです。thatの内容がとても長いですね。
- that節の中に、whenever節がさらに入り込んでいる形です。
- that節の中の中心部分は、it was invariably Robert who was singled out.中心部分が来るのが遅い・・・
- of all the people…unburdened themselvesは、本来最後に来るべきなのが、間に挟まれてしまっています。
- このofは「~の中から」「~の中で」といった意味。He is the tallest of the three boys.など最上級で使われるofと同じ用法ですね。
- on whomの先行詞はpeople。関係詞と先行詞が離れてしまっていますが、whomがplaceを受けることはできないので、peopleを受けていると見るしかないです。
- single out 「ひとつだけ選び出す」。
- unburden oneself 「打ち明け話をする」。burdenは「重荷」。unburdenは「重荷を下ろす」。
- could have unburdenedは仮定法過去完了。職場の多くの人々に相談できたにもかかわらず、それをせずに、みんなロバートに相談したわけなので、「ここは事実に反する過去の事柄」なので仮定法過去完了になっています。
- 普通の文から強調構文を作る方法をまず理解しましょう。そして、強調構文を普通の文に戻せるようにしましょう。
【単語チェック】
最後に単語をチェックしましょう。「今日の英文で使われた意味」が全部言えるかチェックしてみてください。
- odd
- whenever
- employee
- invariably
- single out
- unburden oneself
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