京大過去問 1998年 第2問(英文和訳)

/ 10月 1, 2020/ 英文和訳, 京大過去問, 難易度★★★★/ 0 comments

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【問題】

次の文の下線をほどこした部分(1)(2)を和訳せよ。

The word “patina” refers to the surface color and finish build up by age, wear and polishing. On wooden furniture, a patina shows depth and grain and indicates that the piece has aged. Indeed, this mellowed color is one of the things about antique furniture that collectors love most. Like the laugh lines on the face of a beloved grandparent, they are the signs that it has “lived”.
Patina is also an important indicator of fake antiques. All woods and wood finishes discolor over time due to use, oxidation*, the care (or lack of it) the piece has received at the hands of former owners and exposure to heat and cold, sunlight and humidity. However, false patina are produced with a variety of weapons that range from chemicals to smoke.
(1)If the patina of the entire piece is a uniform color, be wary! The finish should be uneven, worn wherever it would have been rubbed by hands, backs of knees, shoulders and dust rags as a part of normal use and care. It should be darker where rags and hands couldn’t reach or where the wood was protected from the elements. Check the back or underside of the piece in question, which would have been left in its natural state — neither stained nor varnished — when it was made. Over time, this untreated, unfinished wood will have oxidized. Its surface will be dark, but if you scratch it gently with a fingernail, you’ll see the wood is appreciably lighter underneath. If the dark color penetrates below the surface, this may indicate that the wood has been stained or treated with chemicals. (Never, never attempt to do this “scratch test” anywhere it will show!)
(2)Since all of their individual components are genuinely old, truly “married” antiques usually show the expected pattern of fading produced by many years of use. But, if you have a cupboard, for instance, with a top and bottom that started life on different pieces of furniture, the color of the patina on each section will be somewhat different. There will also be gaps where the old joining and the new ones do not match.
One last word about patina: If the piece you are looking at has a carbony, woodsmoke smell, or you can pick up carbon dust in cracks and crevices with a clean tissue, it probably got its patina in a smokehouse. Pass it by.
*oxidation: 酸化
 

【和訳】

『patina』とは、年月が経て、擦り減ったり、磨き上げることによって生まれる、表面の色や仕上げを指す言葉である。木製の家具においては、patinaとは深みや木目のことを指す言葉であり、その家具が年代物であることを表す。実際この円熟した色は、アンティーク家具に関して、コレクターが最も愛する要素の一つである。愛される祖父母の顔に浮かぶ笑い皺のように、それはその家具が『生きて』きたしるしである。
patinaはまた偽物のアンティークの重要な指標でもある。あらゆる木材やその表面の仕上げが時の経過とともに色あせるのは、使用され、酸化し、その家具が以前の持ち主から手入れされ(あるいは手入れされず)、熱さ・寒さ・日光・湿度にさらされるためである。しかし、偽のpatinaは化学薬品から煙に至る様々な手管によって作り出されるものである。
(1)もしも家具全体のpatina(古色・古つや・表面の色合い)が均一の色だったら要注意である。日常的な使用や手入れの際、手・膝の裏・肩・雑巾によってこすられた部分はすり減るので、表面の仕上げは不均一になっているはずである。雑巾や手の届かない部分や、木材が自然の作用から守られている部分は、色が濃いはずである。問題となっている家具の裏面や底面を見ると良い。その部分は、その家具が製作された時に、着色されたりニスを塗られたりせず、自然な状態のまま残されているはずである。時が経つと、この未処理の、仕上げを施されていない木材は、酸化しているだろう。その表面は黒ずんでいるが、爪でそっとこすると、その下は明らかに色が薄いのが見える。もしもこの黒い色が表面より下部まで浸透していたら、木材が着色されたか化学薬品で処理された可能性がある。(間違ってもこの『スクラッチテスト』を目に付く箇所で行ってはいけない!)
(2)真に『睦まじく一体化された』アンティーク家具は、各部品の全てが正真正銘古いものなので、一般に長年使用したことによって生じる色あせが、予測されるようなパターンで見られる。しかし例えば、別の家具として生産された上部と下部を組み合わせた食器棚であれば、それぞれの部分のpatinaの色(古色・古つや・表面の色合い)が、幾分異なるだろう。また古い接合部と新しい接合部が適合しない部分には隙間が生じるだろう。
最後にpatinaについて一言述べよう。もしも目の前にある家具に、炭のような、木の焦げるような臭いがある、あるいは隙間や割れ目をきれいなティッシュで拭くと炭の粉が付くという場合は、その家具はおそらく燻製場でpatinaを粉飾したものである。そうしたものは買わない方が良い。
 

【難単語・難熟語】

  • patina 緑青、(古い木の)つや
  • wear 摩耗
  • grain 木目
  • mellow 柔らかく温かみのある、円熟した
  • dust rag 雑巾
  • element 自然力
  • in question 問題・話題になっている、当該の
  • stain 着色する
  • varnish ニスを塗る
  • appreciably はっきりと分かるほどに
  • component 部品
  • carbony 炭のような
 

【読解・解答のポイント】

  • (1)(2)ともにpatinaとmarriedをどう処理するか、問題文で指示が欲しい所。東大であれば指示があるはずで、京大らしいとも言える。
  • (1) 下線の冒頭にpatinaという単語が出ており、下線部より前の2つの段落において、patinaの意味が丁寧に説明されているという形から、patinaが何かを解釈して自分なりの訳語を付けるのが望ましい。『古色、古つや』でも良いし、もう少し説明的に『経年変化で生じる木の表面の色』などでも良い。第2文は、wornの過去分詞をいかに訳すか、whereverやasで始まる節や句をどう整理するかがポイント。第3文のelementsとは、第2段落の熱さ・寒さ・日光・湿度に対応している。
  • (2) marriedをどう訳すかがポイント。ダブルクォーテーションが付いているということは、『この文だけの意味』が、この語に付与されていることを表している。『婚姻関係にある』とカッコ付きでそのまま訳すのも間違いではないが、この語の解釈を求められていると考えるのが普通。第2文の内容から、marriedの意味は、『各部品が組み替えられたり、追加されたりせず、製作当初のまま』という意味だと読める。

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